FP(ファイナンシャル・プランニング技能士)試験において、「近年施行された法改正・税制改正」は極めて高い確率で出題されます。
試験作成者にとっても「過去問の使い回しではない、実務に即した新しい問題」を作りやすく、ここで古いテキストや過去問の知識のまま解答してしまうと、確実に失点してしまいます。
本記事では、FP3級・2級・1級の学科・実技試験で絶対に落とせない「主要分野の超重要法改正ポイント」を、出題される具体的な数字と引っかけパターンを交えて一挙に整理しました!
絶対に押さえるべき直近法改正 5大トピック
- 生前贈与加算の延長: 暦年贈与の相続前加算が「3年」から「最長7年」へ段階的延長。
- 相続時精算課税の進化: 年間110万円の基礎控除(申告不要・加算なし)が新設。
- 公的年金の受給開始: 繰下げ受給の上限が70歳から「75歳(最大+84%増額)」に拡大。
- 在職老齢年金の基準額: 支給停止調整額が月額47万円から「50万円」に緩和。
- 新NISAの抜本拡充: 非課税期間の恒久化、年間最大360万円、生涯限度額1,800万円。
1. 【相続・贈与】暦年課税の生前贈与加算が「3年 ➡ 7年」へ延長
相続開始前に行われた贈与を相続財産に持ち戻して相続税を計算する「生前贈与加算」の期間が大幅に見直されました。
| 改正項目 | 改正前(旧ルール) | 改正後(現行ルール) |
|---|---|---|
| 加算対象期間 | 相続開始前3年以内 | 相続開始前最長7年以内へ段階的延長 |
| 緩和措置(控除) | なし | 延長された4年間に受けた贈与のうち、合計100万円までは加算対象外 |
試験で狙われるポイント
加算期間が7年に延びたことで、早期からの生前贈与対策がより重要になりました。また、「延長された4年分については合計100万円まで控除できる」という数字は、2級・1級の計算問題や正誤問題で頻出です。
2. 【相続・贈与】相続時精算課税制度に「年110万円の基礎控除」が新設
従来の相続時精算課税制度は「一度選ぶと暦年課税に戻れず、少額の贈与でもすべて申告が必要で相続時に加算される」という使い勝手の悪さがありました。これが抜本的に改正されました。
改正後の相続時精算課税の2大メリット
- 年110万円の基礎控除が新設: 特別控除額2,500万円とは「別枠」で、毎年110万円までの贈与は非課税。
- 110万円以下なら申告不要&相続時加算なし: 年110万円以下の贈与であれば、贈与税申告書の提出が不要で、将来の相続財産に加算されることもありません!
3. 【ライフプラン】公的年金の繰下げ受給上限が「75歳」に引き上げ
老齢基礎年金および老齢厚生年金の受給開始時期の選択肢が「60歳〜75歳」に拡大しました。
| 受給選択 | 選択可能年齢 | 月あたりの増減率 | 最大増減率 |
|---|---|---|---|
| 繰上げ受給(早くもらう) | 60歳 〜 64歳 | 1ヶ月あたり −0.4%(※旧0.5%から緩和) | 最大 −24%(60歳受給開始) |
| 原則受給 | 65歳 | ±0% | 基準年金額(100%) |
| 繰下げ受給(遅くもらう) | 66歳 〜 75歳(旧70歳) | 1ヶ月あたり +0.7% | 最大 +84%(75歳受給開始) |
※昭和27年4月2日以降生まれの人は、75歳まで繰り下げることで本来の年金額を「1.84倍(+84%)」に増やして生涯受給できます。計算問題でも「70歳(+42%)」「75歳(+84%)」の倍率は必須です。
4. 【ライフプラン】在職老齢年金の支給停止基準額が「50万円」に緩和
65歳以上の厚生年金受給者が働きながら給与を受け取る場合、給与と年金の合計が一定額を超えると年金の一部または全部が停止される「在職老齢年金」制度です。
支給停止調整額 = 50万円(旧47万円から引き上げ)
「総報酬月額相当額 + 基本月額(老齢厚生年金の月額)」が50万円を超えた場合、超過分の1/2が支給停止。
5. 【不動産】空き家の譲渡所得3,000万円特別控除の拡充
相続した空き家を売却した場合に、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例(被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除)の要件が緩和されました。
- 売却後の工事でも適用可能に: 従来は「売却前に耐震改修または家屋解体」を済ませる必要がありましたが、売却年の翌年2月15日までに買主が耐震改修や解体を行う場合も特例の対象となりました。
- 相続人の人数による控除限度額: 相続人が3人以上いる場合、1人あたりの特別控除額の上限は2,000万円となります(相続人が1人または2人の場合は従来通り3,000万円)。
6. 【タックス】インボイス制度(適格請求書等保存方式)と負担軽減措置
消費税の仕入税額控除の方式としてスタートしたインボイス制度。FP試験では個人事業主や法人顧客への提案として頻出です。
- 適格請求書発行事業者: 課税事業者でなければインボイスを発行できない(免税事業者がインボイスを発行するには課税事業者の選択届出が必要)。
- 2割特例(小規模事業者の負担軽減): 免税事業者がインボイス発行事業者となって課税事業者になった場合、売上税額の「2割」を納税額とすることができる特例措置。
- 免税事業者からの仕入れに係る経過措置: 免税事業者からの仕入れであっても、一定期間は仕入税額の80%(前半3年間)、50%(後半3年間)を控除できる経過措置が設けられています。
まとめ:最新の数字を頭に入れて1発合格を掴もう!
法改正事項は、古い過去問集をそのまま解いているだけでは決して身につきません。むしろ、古い解説を信じて間違った数字を覚えてしまう危険すらあります。
Shikakusの学習問題・用語集は、常に最新の法改正・税制改正に完全対応して随時アップデートされています。最新の制度に合わせた練習問題で知識を完璧にして、試験本番を迎えましょう!
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