FP試験では、「近年施行された法改正事項」が極めて高い確率で出題されます。法改正は出題者にとっても問題を作りやすく、実務上の重要度も高いため、直前の総仕上げとして最優先で押さえておく必要があります。
本記事では、FP3級・2級・1級の全受験者が必ず得点源にすべき、「新NISA制度」「公的年金制度の改正」「相続税・贈与税の見直し」の3大重要テーマを試験対策の観点からコンパクトに整理しました!
1. 新NISA(少額投資非課税制度)の変更点と試験頻出数値
金融資産運用分野において毎試験出題されている超特出論点です。旧NISAとの違い、および具体的な数値基準を完璧に覚えましょう。
| 項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 併用の可否 | 両枠の併用が可能(旧制度では選択制だった) | |
| 年間投資枠 | 120万円 / 年 | 240万円 / 年(合計:年間最大360万円) |
| 非課税保有限度額 | 全体で1,800万円(うち成長投資枠は最大1,200万円まで) | |
| 非課税保有期間 | 恒久化・無期限(ロールオーバー手続き不要) | |
| 枠の再利用 | 売却した場合、翌年以降に取得対価(簿価ベース)で非課税枠が復活・再利用可能 | |
「売却した翌年に、売却時の時価相当額の枠が復活する」は×。簿価(購入時の取得価格)ベースで翌年以降に復活します。また、「成長投資枠だけで1,800万円すべて利用できる」も×(成長投資枠上限は1,200万円、つみたて投資枠のみなら1,800万円可能)。
2. 公的年金制度の改正(受給開始時期・在職老齢年金)
ライフプランニングと資金計画分野における必須論点です。定年延長や高齢者就業の増加に伴い、年金受給ルールが柔軟化されています。
① 受給開始時期の選択肢拡大(繰上げ・繰下げ受給)
- 受給開始可能年齢: 従来の「60歳〜70歳」から、「60歳〜75歳」へ上限が引き上げられました。
- 繰下げ増額率: 1ヶ月あたり+0.7%(最大75歳受給で、120ヶ月 × 0.7% = 最大+84%増額)。
- 繰上げ減額率: 1ヶ月あたり▲0.4%(60歳受給で、60ヶ月 × 0.4% = 最大▲24%減額 ※旧基準の0.5%から引き下げ)。
② 在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げ
60歳〜64歳の在職老齢年金について、従来の「28万円基準」が撤廃され、65歳以上と同じ基準額(月額50万円 ※年度ごとの改定あり)に統一されました。働きながら年金を満額受給しやすくなっています。
3. 相続税・贈与税のルール見直し(生前贈与加算期間の延長など)
相続・事業承継分野で近年の法改正のうち最も実務・試験に直結する項目です。
① 生前贈与加算期間が「3年」から「7年」へ段階的延長
相続開始前に行われた生前贈与について、相続財産に持ち戻して相続税を計算する対象期間が、従来の3年間から7年間に延長されました(令和6年1月1日以降の贈与から段階的適用)。ただし、延長された4年間(過去4年〜7年前)に贈与された財産については、総額100万円まで加算対象から控除される緩和措置があります。
② 相続時精算課税制度に「基礎控除(年間110万円)」が新設
従来の相続時精算課税制度は、一度選択すると暦年贈与の基礎控除(110万円)が使えなくなるデメリットがありましたが、改正により精算課税制度を選択した後も、年間110万円までの基礎控除が利用可能となりました。この年間110万円以内の贈与については贈与税申告が不要で、将来の相続財産への持ち戻し計算も不要です。
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