国民的な関心を集めている「新NISA(少額投資非課税制度)」。
この制度改正は、FP(ファイナンシャル・プランニング技能士)試験においても「金融資産運用」および「タックスプランニング」の分野で毎回答格のように出題される超重要論点となっています。
しかし、旧制度(つみたてNISA・一般NISA)の知識と混同してしまったり、「生涯投資枠の再利用ルール」や「成長投資枠の除外商品」など、試験特有の細かな数字・条件で失点してしまう受験生が後を絶ちません。
本記事では、2026年現在のFP3級・2級・1級試験で確実に1点を取るために必要な新NISAの全重要ポイントを、分かりやすい比較表と引っかけ対策付きで完全解説します!
新NISAの絶対暗記数字 5選
- 非課税保有期間: 恒久化・無期限(ロールオーバーの手続きは不要)
- 年間投資枠: 最大360万円(つみたて投資枠120万 + 成長投資枠240万の併用可能)
- 生涯非課税限度額: 1人あたり1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
- 枠の管理方法: 簿価(購入時の取得価額)で管理。時価でいくら値上がりしても枠は消費しない。
- 非課税枠の復活: 売却した場合、売却分の簿価が「翌年」に復活して再利用可能。
1. 【一目でわかる】旧NISAと新NISAの決定的な違い
試験では「旧制度からの変更点」が格好の出題ポイントとなります。まずは全体像を表で整理しましょう。
| 項目 | 旧制度(〜2023年) | 新NISA(2024年〜現行) |
|---|---|---|
| 制度の期間 | 時限措置(2023年末で終了) | 恒久化(年中いつでも開始可能) |
| 非課税保有期間 | 一般: 5年 / つみたて: 20年 | 無期限(一生涯非課税) |
| 口座の併用 | 一般か つみたて のどちらか選択制 | 両枠の併用が可能 |
| 年間投資上限 | 一般: 120万 / つみたて: 40万 | 合計 360万円 (つみたて120万+成長240万) |
| 生涯非課税枠 | 上限なし(年枠の使い切り) | 1,800万円(買付残高ベース) |
| 売却後の枠再利用 | 不可(売却しても枠は消滅) | 可能(翌年に簿価ベースで復活) |
| ジュニアNISA | 未成年向け(年80万円) | 廃止(新規投資枠なし) |
2. 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の使い分けと対象商品
新NISAは2つの枠が1つの口座の中に同居しています。それぞれの役割と「買える商品・買えない商品」を正しく区別しましょう。
① つみたて投資枠(年120万円)
- 購入方法: 定期的な積立購入のみ(スポット一括購入は不可)。
- 対象商品: 金融庁の厳しい要件を満たした公募株式投資信託・ETF(手数料が低水準、頻繁な分配金がない長期投資向けファンド)。旧つみたてNISAの対象商品と基本的に同一です。
② 成長投資枠(年240万円)
- 購入方法: 積立購入・一括購入のどちらも可能。
- 対象商品: 上場株式、ETF、REIT(不動産投資信託)、投資信託など幅広い。
試験で超狙われる!成長投資枠から「除外」される3大商品
成長投資枠でも「何でも自由に買えるわけではない」という点がFP試験の定番引っかけ問題です。
- 整理・監理銘柄に指定されている上場株式: 上場廃止の恐れがある投機的銘柄は対象外。
- 信託期間が20年未満、または毎月分配型の投資信託: 元本を取り崩して分配金を出すタイプは長期資産形成に反するため除外。
- 高レバレッジ型(ブル・ベア型)の投資信託: デリバティブ取引を用いて日々の値動きが2倍・3倍になる投機商品は除外。
3. 生涯非課税限度額(1,800万円)と「翌年枠復活」の計算ルール
FP2級・3級の実技試験で特に出題されやすいのが、「簿価管理」と「枠の復活計算」です。
① 「簿価(取得価格)」で管理される
新NISAの1,800万円枠は、市場価格(時価)ではなく、自分が実際に購入した金額(簿価)でカウントされます。
【例】 1,000万円で購入した投資信託が、値上がりして2,000万円(時価)になった。
➡ 消費している生涯枠はあくまで「1,000万円」のまま。残りの非課税枠は800万円分残っており、値上がり分に税金がかかることも一切ありません。
② 売却枠の復活は「翌年」&「年間枠上限360万円」の壁
商品を売却すると、その商品の「購入時の簿価」に相当する非課税枠が空きます。ただし、復活するのは「売却した翌年」であり、当年中にすぐ再利用することはできません。
また、枠が復活しても「年間の新規投資上限(360万円)」を超える投資はできない点も計算問題の必須知識です。
4. FP試験で頻出の「引っかけ問題パターン5選」
× 誤り: 旧NISAの保有資産は、2024年以降自動的に新NISA口座へ移管(ロールオーバー)される。
〇 正しい: 旧NISA口座(一般NISA・つみたてNISA)から新NISA口座へのロールオーバーは不可。旧NISAは旧NISAの非課税期間満了までそのまま非課税保有するか、売却・特定口座へ移管することになります(新NISAの1,800万円枠とは別枠で管理)。
× 誤り: 新NISA口座で生じた譲渡損失は、特定口座の配当金や株式譲渡益と損益通算できる。
〇 正しい: NISA口座は「税務上、利益も損失も最初から存在しないもの」として扱われるため、一般口座・特定口座との損益通算や、3年間の繰越控除は一切できません。
× 誤り: 成長投資枠を使わずに、つみたて投資枠だけで1,800万円全額を使い切ることはできない。
〇 正しい: つみたて投資枠だけで生涯限度額1,800万円全額を使い切ることは可能です(成長投資枠の上限1,200万円というのは「成長投資枠を使いすぎないための上限」であり、つみたて投資枠にそのような下限制限はありません)。
× 誤り: 新NISA口座は1人で複数の金融機関(銀行と証券会社など)に同時に開設できる。
〇 正しい: NISA口座は日本全国で「1人1口座」のみです(年単位で金融機関を変更することは可能)。
× 誤り: 18歳未満の未成年者でも新NISA口座を開設できる。
〇 正しい: 新NISA口座を開設できるのは、その年の1月1日時点で満18歳以上の居住者に限られます(旧ジュニアNISAは廃止)。
5. iDeCo(確定拠出年金)との比較・併用ポイント
実務提案や実技試験では、新NISAとiDeCoの使い分けがセットで問われます。
| 比較項目 | 新NISA | iDeCo(個人型確定拠出年金) |
|---|---|---|
| 目的 | 自由な資産形成(マイホーム・教育・老後) | 老後資金の形成(年金) |
| 掛金の拠出時 | 所得控除なし | 全額が小規模企業共済等掛金控除(節税効果大) |
| 運用益 | 非課税 | 非課税 |
| 受取時 | いつでも自由・非課税 | 一時金は退職所得控除、年金は公的年金等控除の対象 |
| 途中解約・引き出し | いつでも可能(即時換金) | 原則60歳まで引出不可 |
まとめ:数字と除外条件を完璧に頭に入れて試験に臨もう!
新NISAは、単に試験に受かるための暗記項目ではなく、自分自身のライフプランニングや今後の資産形成にも一生モノの知識となります。
「年間360万」「生涯1,800万(成長1,200万)」「簿価管理」「翌年枠復活」「毎月分配型や高レバレッジは除外」「損益通算不可」の6大キーワードを確実に覚えておけば、新NISA関連の問題で迷うことは一切なくなります!
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