1. 知的財産権の体系:著作権 vs 産業財産権4法
人間の知的創作物を保護する「知的財産権」は、大きく「著作権」と「産業財産権」に分かれます。
| 権利の名称 | 保護の対象 | 権利の発生要件 | 保護期間(存続期間) |
|---|---|---|---|
| 著作権 | 文芸・学術・美術・音楽・プログラム・データベースなど、思想や感情を創作的に表現したもの | 無方式主義 (創作した時点で自動発生。登録不要!) |
原則として著作者の死後70年(法人は公表後70年) |
| 特許権 | 高度な技術的アイデア(発明) | 特許庁への出願・審査・登録が必要(方式主義) | 出願の日から20年 |
| 実用新案権 | 物品の形状・構造・組み合わせに関する考案(プチ発明) | 登録が必要(無審査登録) | 出願の日から10年 |
| 意匠権 | 製品の形状・模様・色彩などの美しい外観(デザイン) | 登録が必要 | 出願の日から25年 |
| 商標権 | 商品やサービスに使用するロゴマーク、文字、ネーミング | 登録が必要 | 登録の日から10年(何度でも更新可能!) |
最頻出:著作権法で「保護されないもの」3選
【著作権で保護されないものの典型(超頻出!)】
- プログラム言語(Python, Java, C言語などの仕様自体)
- アルゴリズム(解法手順・計算方法)
- 通信規約(プロトコルなどの規約)
※これらは「表現」ではなく「アイデア・ルール」であるため、特定の人が独占できないよう著作権の保護対象外とされています(プログラムソースコード自体は表現物として保護されます)。
2. 個人情報保護法の超重要ポイント
個人情報とは、生存する個人に関する情報であって、「特定の個人を識別できるもの」(氏名、生年月日、顔写真、マイナンバー、指紋データなど)です。
個人情報取扱事業者の義務
- 利用目的の特定と通知:何のために使うのか(例:商品の発送、メルマガ配信)をできる限り特定し、本人に通知または公表する。
- 要配慮個人情報:人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪歴など。取得には原則としてあらかじめ本人の同意が必須(オプトアウト不可)。
- 第三者提供の制限:原則として本人の事前同意が必要。本人が反対した時に提供を停止する「オプトアウト手続き」を行う場合は例外あり。
- 匿名加工情報:特定の個人を識別できないように加工し、かつ復元できないようにした情報(本人の同意なしで利活用可能)。
3. 労働関連法規:労働者派遣 vs 請負契約の決定的な違い
IT業界で最もトラブルになりやすく、試験でも毎回復習されるのが「誰が指揮命令を出すのか」です。
| 契約形態 | 雇用契約の関係 | 労働者への指揮命令権 | 仕事の完成責任 |
|---|---|---|---|
| 労働者派遣 | 派遣元(派遣会社)と労働者が雇用契約を結ぶ | 派遣先(常駐先の顧客企業)が直接指示を出す! | なし(労働力を提供する) |
| 請負契約 | 受託企業(ベンダー)と労働者が雇用契約を結ぶ | 受託企業のリーダーが指示を出す(発注元顧客は指示できない!) | あり(成果物の納品責任を負う) |
【偽装請負(違法行為)とは?】
形式上は「請負契約」としながら、実態は発注元の顧客企業が受託企業のスタッフに直接あれこれ指示命令を出して働かせること。労働者派遣法・職業安定法に違反する違法行為として厳しく処罰されます。
4. 本試験の頻出チェック問題
過去問演習:著作権の保護対象
【問題】著作権法によって保護される対象として、適切なものはどれか?
【正解】業務で使用するために開発された自社製プログラムのソースコード
【解説】プログラムのソースコードは「著作物」として著作権法で保護されます。一方、プログラミング言語の文法規則、アルゴリズム(処理手順)、通信プロトコルの規約は保護の対象外です。