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国家資格(国土交通省) 不動産適正取引推進機構

宅地建物取引士(宅建士)試験概要・完全ガイド

不動産取引のスペシャリストにして毎年約20万人が挑戦する国内屈指の超人気国家資格。年1回(10月)の試験日程、出題4分野の配点と優先順位、5問免除制度、過去の合格点推移と合格後の流れを網羅しました。

最終更新:2026年9月最新基準
試験日程
毎年10月第3日曜日(年1回)
13:00〜15:00(2時間)
出題問題数・形式
全50問・四肢択一式
マークシート方式(5問免除者は45問)
合格ライン(目安)
50問中 34〜38点前後
相対評価(上位約15〜17%が合格)
独占業務
3大法定独占業務あり
重説説明・重説記名・37条書面記名
受験手数料(非課税)
8,200円
インターネット申込 / 郵送申込
受験資格
誰でも受験可能
年齢・学歴・国籍等の制限なし

出題4分野の内訳と得点戦略

宅建試験は50問すべてが四肢択一式マークシートで出題されます。4分野それぞれの配点と特徴を理解し、メリハリをつけた勉強が合格の必須条件です。

出題分野 配点 目標得点 主な内容・攻略ポイント
宅建業法
(宅地建物取引業法等)
20問 18問以上
(90%目標)
免許制度、宅建士の職務、営業保証金、媒介契約、重要事項説明(35条書面)、37条書面、自ら売主8種制限、報酬限度額など。最大の得点源であり、ここで落とすと不合格直結となります。
権利関係
(民法・借地借家法等)
14問 8〜9問
(約60%)
民法総則(意思表示・時効)、物権・抵当権、債権・契約、不法行為・相続、借地借家法、区分所有法、不動産登記法。難問・奇問に深入りせず、頻出の典型判例・条文を確実に仕留めます。
法令上の制限 8問 6問以上
(75%目標)
都市計画法(用途地域・開発許可)、建築基準法(道路規制・建蔽率・容積率)、国土利用計画法、農地法、盛土規制法(旧宅造法)、土地区画整理法。数字と例外規定の暗記が勝負です。
税・その他 8問
(免除対象5問)
6問以上
(免除者は満点)
固定資産税、不動産取得税、印紙税、所得税(譲渡所得)、地価公示法、不動産鑑定評価基準。問46〜50(住宅金融支援機構、景品表示法、土地・建物統計)は5問免除対象。
黄金の合格得点パターン

合格ラインが36点の場合、「業法18点 + 権利関係8点 + 法令制限6点 + 税その他4点 = 合計36点」が最も手堅く再現性の高いモデルです。宅建業法を極めることが最優先です。

合格点の推移と「相対評価」の仕組み

宅建試験はあらかじめ「〇点以上で合格」と決まっている絶対評価ではなく、上位約15〜17%が合格するように毎年合格基準点が変動する「相対評価」です。

実施年度 受験者数 合格者数 合格率 一般合格点(50点満点) 5問免除合格点(45点満点)
令和5年度(2023年) 233,276人 40,025人 17.2% 36点 31点
令和4年度(2022年) 226,048人 38,525人 17.0% 36点 31点
令和3年度(10月) 209,724人 37,579人 17.9% 34点 29点
令和2年度(10月) 168,989人 28,397人 16.8% 38点(過去最高) 33点
令和元年度(2019年) 220,797人 37,481人 17.0% 35点 30点
目標は38点〜40点以上に設定しよう

近年の宅建試験は問題文の長文化・個数問題の増加傾向にもかかわらず、受験生のレベル向上に伴い合格ラインが36〜38点と高止まりしています。確実に合格を勝ち取るには「本番で38点以上」を死守する目標設定が不可欠です。

宅建業従業者必見の「5問免除制度(登録講習)」

宅地建物取引業に従事している方(宅建業者の従業者証明書をお持ちの方)は、国土交通大臣指定の「登録講習」を受講・修了することで、本試験の最後の5問(問46〜問50)が免除されます。

項目 詳細内容
免除対象となる設問 本試験の「問46〜問50」(住宅金融支援機構、景品表示法、土地、建物、統計データ等)
メリット ① あらかじめ5問(5点分)が自動的に正解加点される。
② 試験時間が10分短縮(13:10開始〜15:00終了)され、45問に集中できる。
合格率の差 一般受験者の合格率が約15%前後に対し、5問免除受講者の合格率は例年約22〜25%と極めて有利。
受講要件 宅建業に従事し、従業者証明書(宅建業法第48条第1項)を所持していること。

年間スケジュールと受験の流れ

1
6月上旬:試験実施公告

不動産適正取引推進機構より試験日程、受験案内、申込期間が正式発表されます。

2
7月:受験申込み(インターネット / 郵送)

インターネット受付は7月上旬〜中旬、郵送受付は7月下旬まで。顔写真データの登録と受験料(8,200円)の納付を行います。

3
9月下旬:受験票の発送

指定された試験会場・受験番号が記載された受験票が手元に届きます。

4
10月第3日曜日:本試験(13:00〜15:00)

全国の大学・高校・展示場等で一斉受験(2時間・全50問マークシート)。

5
11月下旬〜12月上旬:合格発表

機構ホームページにて合格基準点と合格者の受験番号が公示され、合格証書が送付されます。

合格発表から「宅建士証」交付までの流れ

宅建試験に合格しただけでは「宅地建物取引士」としての独占業務(重要事項説明等)は行えません。以下の手続きを経て宅建士証の交付を受ける必要があります。

実務経験 必要な手続き 宅建士証の交付
宅建実務経験が2年以上ある方 都道府県知事へ「資格登録申請」を行う 登録完了後、都道府県知事に宅建士証の交付を申請(即時〜数週間で交付)
実務経験が2年未満(または未経験)の方 国土交通大臣指定の「登録実務講習」(約1〜2ヶ月の通信演習+2日間のスクーリング)を修了後、都道府県知事へ登録 講習修了証を添えて登録申請を行い、宅建士証の交付を受けます
宅建試験の合格は「一生有効」

宅建試験の合格実績に有効期限はありません。合格後にすぐに登録しなくても合格が取り消されることはなく、何年後でも必要になったタイミングで登録実務講習を受講して宅建士証を取得することが可能です。

宅建試験に関するよくある質問(FAQ)

Q. 独学で合格するには何時間の勉強が必要ですか?
A. 初学者の方で約300〜400時間、法学部出身や不動産関連従事者の方で約200〜250時間が目安です。毎日2時間学習した場合で約5〜6ヶ月のスケジュールとなります。
Q. 民法(権利関係)が難しすぎて点が取れません。捨ててもいいですか?
A. 14問もある権利関係を全て捨てることは不可能です。ただし、難解な学説やマイナー条文は避け、借地借家法(2問)、不動産登記法(1問)、区分所有法(1問)と、民法の頻出論点(意思表示・代理・時効・相続)に絞って8点前後を狙うのが賢い戦略です。
Q. 法改正はどこまで覚える必要がありますか?
A. 宅建試験は毎年4月1日時点で施行されている法令に基づいて出題されます。法改正された箇所は本試験で非常に高い確率で出題されるため、直前の法改正対策は必須です。
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